ステンレス製車軸の製作

ステンレス製車軸製作完了

今回はちょっと変わった製作依頼をいただきました。

山車の車軸

ちょっとしたご縁でお祭りの山車の車軸の製作仕事をいただきました。
木製の物が一般的ですが、数年で交換する必要があること、木材もなかなか手に入らなくなることなどから
思い切ってステンレスで製作したらどうだろうか。と言う流れです。

面白いけど、どうなんだろう。
熱の関係とかパイプで製作となると走行音の共鳴とか色々と気になります。

気にしてるだけでは進まないので製作になりました。

穴あけ

寸法取りの参考として解体してある木製の車軸を預かりました。
その穴位置と同じ位置に穴をあけます。

箱の曲げ物、左右の側板の構成で製作
箱部分は上から下まで貫通穴です。
この穴で車軸と山車本体とを連結します。

ステンレス製車軸本体穴あけ

微妙に通りが通ってないのでひとつひとつ計測してマーキング

軸の部分はパイプを使用

ステンレス製車軸の車軸部分の穴あけ

穴位置のズレが凄い・・・やはりひとつひとつ計測です。

この軸部分は箱の中を貫通します。

なので箱の貫通穴とパイプの貫通穴がそれぞれ位置が合っていないとボルトが通りません・・・
多少の余裕をみて穴とはいえ解体してある木製品は潰れたり丸まったり角が欠けていたりで寸法がちょっと怪しいので
組むまで穴位置が心配でした

組み立て溶接

貫通穴部分にはパイプを通します。
パイプが入っていないと締め付けた時に潰れちゃいます。

ステンレス製車軸の製作、車軸溶接

肉盛りは少なめで深く溶接する作戦

全周溶接で歪が気になるところです。

ステンレス製車軸の溶接

とは言え、歪んだところで取付けにも見た目には特に問題はないのですが、一応気になります。

良い感じで出来たかと。

研磨

基本的にほぼ全ての部分は幕で隠れてしまいます。
でも、パイプの部分は車輪が取り付けられて、端部だけチラッと見えるので研摩しておきました。

軸研磨

見えないけど車輪の付く部分も研摩しておきました。

ステンレス製車軸、軸部分研磨

ステンレス製車軸製作完了

楽しく面白い製作仕事でした。

ステンレス製車軸製作完了

空洞が多いので走行時の音、共鳴が気になります。

山車への組付けが終り特に気になる事はなく、問題ないと報告いただきました。

ご相談ください

藤永製作所では山車のステンレス製車軸製作も可能です。

こんなのあったらいいな、これステンレスで作れないかなぁ。。。などありましたら、ご相談ください。
お気軽にどうぞ。