ちょっと前にいただいたトローリング船のアウトリガーの修理、その方の船をキレイにする仕事をいただきました。
アルミ製ロッドホルダー
アルマイト処理してる物ですが、海では白くなってしまいます。
白くザラザラになってしまいます。
それでも背面に設置されているのでまだ状態としては良い方ですが、コレを研磨するとこんな感じに光ります。
ただ表面処理のアルマイトを剥がしてしまってあるので後からコーティングが必要です。
ボートフェンダーホルダーの研磨
これはステンレス製のボートフェンダーの錆です。
ステンレス製でもやっぱり錆が出るのが海なんです、海水でステンレスの表面の薄い膜、不動態化層がダメになってしまうのが原因です。
こういった海で使うものは通常使っているSUS304ではなく316と呼ばれるさらに錆に強い素材を使うのですが、それでも錆が・・・
キレイにする方法はあります。
薄っすらと出てる錆、このくらいなら電解処理でキレイになります。
こんな感じでキレイになります。
バフでの研摩ではなく電解処理をしました。
その事によりステンレス表面の錆を落として、さらに不動態化層を整え強さをアップ!します。
SUS304でも316並みに錆に強くなるのです。 メーカーが言うにはね。
アウトリガー
トローリング船のアウトリガーの錆をキレイに。
錆だけではなく塩で汚れて汚れてくすんできているのでキレイにします。
このアウトリガーは、錆と汚れがなかなかだったのでバフ研摩から始めました。
斜めに伸びているパイプのネジ付近の錆や汚れが強いのが分かるかと思います。
溶接した後はちゃんと処理をしないとこのような状態、錆が出やすくなったりもします。
バフで全体を研磨した後から電解処理で、不動態化層を整えます。
撮ってる私が写るくらいにキレイになりました。
不動態化処理もしてあるので今までよりは錆が出にくいと思います。
出にくいはずです。 メーカーが言うにはね。
藤永マリン
藤永製作所でマリン事業を始めようかと思う。
思っていた以上に錆の出てる物が多くちょっとビックリしました。
船のオーナーさん達は錆は気にしないのか、錆ても仕方ない、錆びるのが当たり前だからって諦めているのか、どうなのか。
それでも錆びて汚いよりキレイな方が良いだろうし、キレイな状態じゃ嫌!って人はいないと思う。
だから藤永製作所のマリン事業を始めてみようかな。
名付けて、藤永マリン
船関係に限らずステンレスの錆をキレイに!
バウパルピットの錆落とし
船の先端部分って錆が付きやすい箇所です、モロに潮風受けますしね。
裏面はまだ小さな錆程度でしがら正面はそれなりに発錆です。
この錆を電解処理して落とします
バウパルピット電解処理後
電解処理するとこんな感じになります
撮影時の太陽の向きの関係もあってやや上方向からの写真になってしまいましたが、キレイな状態になりました。
曳航用ビットの錆落とし
この材質の錆落とし、汚れ落としは大変ねんです、実は。
ステンレスの印象で多いのが「光ってる」これだと思います。
その光っている物は汚れにしても錆にしても比較的落としやすいのですが、この白いタイプ、
研磨されていない物は本当に大変なんです。
さらに、錆や汚れも付着しやすいのです・・・
しっかりとした錆が目立ちます
製作時にガスで焼いた後の錆は特にきついものです。
そしてその後が黒く残るのです・・・
この錆、きついです。
ステンレスも錆てボロボロになる事があります、意外と知られていないのですが・・・。
その前段階のような部分もありました。
曳航用ビット電解処理後
時間はかかりましたがキレイに錆を落とせました。
電解処理にはかなり時間がかかりました。
通常の工程を数回繰り返しての錆落とし作業でした。
斜めになっている部分の黒い跡、製作時にガスで焼いた跡のようです。
こういった部分は特に錆が出やすいので日頃から気にしておいた方が良いですね。
ベース部分もキレイになりました^^
こちらも時間がかかりましたが、キレイな状態になりました。
日頃のお手入れ
この元々艶のないステンレス材、これも研摩したら光らせる事は可能なんです。
光っている物だとここまでにはなかなかならないんです。
日頃の手入れがキレイを持続させるポイントです。
港へ戻ってきたら洗艇すると思います、とても大切な事ですね。
それ以外にも出港しなくても時々港へ来てちょっと触ってみる。これも大切です。
洗うって思うと気が重たくなる事もあるけど、来た時にレール等を手で触ってみる、タオルで軽くでも拭いてみる、
たったそれだけの事でもキレイの長持ちが違ってきます。
困ったら・・・
錆や汚れで気になったり、困ったらご相談ください。
大切な船ですからキレイな方が良いですよね。